野球の守備では、相手の戦術や打球に応じた動きを把握しておくことが重要で、リスクを最小限にすることができます。
状況別に各ポジションの守備位置と、中継プレーやカバーリング時のフォーメーションを解説していますので参考にしてみてください。
- 野球における守備位置とフォーメーションの重要性
- 野球の守備位置と内野ゴロ処理時のフォーメーション
- 外野への打球に対する守備フォーメーション
- ランナーがいる状況での守備位置とフォーメーション
- ランナー1塁の場面での基本となる守備位置
- ランナー1塁でのピッチャーゴロ処理時の守備フォーメーション
- ランナー1塁でのファーストゴロ処理時の守備フォーメーション
- ランナー1塁でのセカンドゴロ処理時の守備フォーメーション
- ランナー1塁でのサードゴロ処理時の守備フォーメーション
- ランナー1塁でのショートゴロ処理時の守備フォーメーション
- ランナー1塁でのレフト前ヒット処理時の守備フォーメーション
- ランナー1塁でのセンター前ヒット処理時の守備フォーメーション
- ランナー1塁でのライト前ヒット処理時の守備フォーメーション
- ランナー1塁でのレフト線のヒット処理時の守備フォーメーション
- ランナー1塁での左中間のヒット処理時の守備フォーメーション
- ランナー1塁での右中間のヒット処理時の守備フォーメーション
- ランナー1塁でのライト線のヒット処理時の守備フォーメーション
- ランナー1塁で送りバントの戦術を想定した基本となる守備位置
- ランナー2塁の場面での基本となる守備位置
- ランナー2塁で送りバントの戦術を想定した基本となる守備位置
- ランナー1,2塁の場面での基本となる守備位置
- ランナー3塁の場面での基本となる守備位置
- ランナー1,3塁の場面での基本となる守備位置
- ランナー2,3塁の場面での基本となる守備位置
- ランナー満塁の場面での基本となる守備位置
- 野球の上達には守備位置とフォーメーションの把握も重要
野球における守備位置とフォーメーションの重要性
野球での守備の際、野手は定位置と呼ばれるポジションで守るのが基本ですが、バッターのタイプやランナーの有無、相手の戦術に対応できるように守備位置を変更することが重要で、その後の中継プレーやカバーリング時のフォーメーションにも影響が出てしまい、無駄な失点をするリスクが高くなります。
このため、常に相手のサインから戦術を想定して、各ポジションで連携しながら守備位置を変更し、状況に応じた動きができるように準備しておく必要があるのです。
野球の守備位置と内野ゴロ処理時のフォーメーション
野球で一般的に定位置と言われているのが上の図のような配置で、野手はこの位置を基本として守備につき、相手の戦術や状況に応じて各ポジションごとに守備位置を変更します。
バッターが打った後は、打球を処理している野手だけではなく、他のポジションの守備についている野手も連動して動くため、守備時のフォーメーションを把握しておかなければなりません。
では、どのような動きが必要なのか、野球で練習を行い動きが上手くなるように、まずは内野ゴロを打たれた際の基本となる各ポジションの守備フォーメーションを解説していきます。
ここでは、守備フォーメーションを解説していきますので、各ポジションに関して詳細を知りたい方は以下をご覧ください。
ピッチャーゴロ処理時の守備フォーメーション
野球でピッチャーゴロを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
痛烈な打球などピッチャーが処理できない可能性があるため、周りの野手がバックアップをすることが重要です。
後逸って何ですか?
捕球できずにボールを後ろにそらしてしまうことを後逸(こういつ)と言います。
そういう意味なんですね!
ファーストゴロ処理時の守備フォーメーション
野球でファーストゴロを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
ファーストが自分でベースを踏めない場合、ピッチャーへ送球するため連携が重要で、上手くなるには繰り返し練習を行う必要があります。
一塁へ向かっているピッチャーに送球してしまうと、ボールを捕球できない確率が高くなるため、ピッチャーの前方へ送球するのがコツで、走りながらスムーズに捕球しやすくなります。
ピッチャーとの距離が近い場合は、下からボールをトスするとピッチャーが対応しやすくなります。
ベースカバーとバックアップは何が違うんですか?
ベースカバーはベースに入り送球を受ける役割のことで、カバーリングとも言います。
バックアップは送球や打球を処理する野手の後方にまわり込み、対応できないケースに備える役割のことです。
そういう意味合いだったんですね!
ピッチャーは一塁方向へ打球が飛んだら、一塁へベースカバーに向かうクセをつけるようにしましょう。
セカンドゴロ処理時の守備フォーメーション
野球でセカンドゴロを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
ライトはセカンドが打球を処理した後に一塁への送球のバックアップに向かうため、通常よりも対応が遅くなることを想定した動きがキャッチャーには求められます。
サードゴロ処理時の守備フォーメーション
野球でサードゴロを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
サードは強い打球と弱い打球を処理するケースが多いため、各ポジションが打球処理と送球のバックアップに備えることが重要です。
ショートゴロ処理時の守備フォーメーション
野球でショートゴロを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
ショートは一塁までの距離が遠く、難しい体勢で打球を処理するケースもあるため、サードと同様に各ポジションが打球処理と送球のバックアップに備えることが重要です。
外野への打球に対する守備フォーメーション
打球を処理してない野手も移動してるんですね!
そうなんです。
各ポジションの動きには役割があるため、立って打球を見ている野手はいません。
外野へ打球が飛べばさらに複雑になってきます。
覚えるの大変そうですね…。
このため、ここでは各ポジションの動きを把握できるように、外野への打球に対する守備フォーメーションを具体的に解説していきます。
守備フォーメーションの中継プレーのポイント
ヒットを打たれた場合など、外野手が打球を処理する際の守備フォーメーションでは、ほとんどのケースで中継プレーが発生するため、先に中継プレーについて把握しておきましょう。
上の図はレフトが打球を処理し、二塁へ送球するためにショートがカットマンとして、レフトとセカンドの間に配置されている状況です。
この際、ショートはレフトとセカンドの直線上の配置になるように中継に入るのが基本で、二塁へ最短距離で送球できるようになるため、ショートは直線上の配置になるように、常にレフトと二塁ベースの位置を確認しながら移動することが重要なポイントになります。
カットマン…?
中継の位置に入る野手のことをカットマン、中継の位置でボールを受けることをカットすると言います。
そういう意味で使うんですね!
レフト前ヒット処理時の守備フォーメーション
野球でレフト前ヒットを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
特に深い位置で打球を処理した場合、二塁打になるリスクが高くなるため、レフトはカットマンに素早い送球を確実に行う必要があります。
センター前ヒット処理時の守備フォーメーション
野球でセンター前ヒットを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
上の図ではセカンドが二塁へベースカバーに入っていますが、ライト方向の打球だった場合はショートが二塁へベースカバーに入り、セカンドが中継位置に移動してカットマンになります。
ライト前ヒット処理時の守備フォーメーション
野球でライト前ヒットを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
打球によってはライトゴロを狙える可能性があるため、一塁に誰もいないという状況にならないように、特にピッチャーとファーストは打球に応じた動きが上達するようにトレーニングをしましょう。
レフト線のヒット処理時の守備フォーメーション➀
野球でレフト線への二塁打を打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
ファーストはバックアップに向かう前に、バッターランナーが一塁ベースを踏んだのを確認することが重要で、ベースを踏み忘れていた場合、バッターをアウトにすることができます。
また、打球処理時にレフトは状況が把握できないため、センターはバックアップと同時に送球先をレフトに伝える役割も担います。
レフト線のヒット処理時の守備フォーメーション②
野球でレフト線への三塁打を打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
二塁への送球と三塁への送球では動きが変わってくるため、バッターランナーの位置を確認できるキャッチャーの指示を受け、素早い対応ができるように練習を繰り返し行いましょう。
左中間のヒット処理時の守備フォーメーション
野球で左中間へヒットを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
レフトとセンターどちらも打球を処理できる距離感の場合、センターが右投げであれば送球がスムーズに行えるためセンターが処理をするようにしましょう。
また、セカンドがカットしない方が速いケースではサードが指示を出し、ショートがセカンドではなくサードへダイレクトに送球します。
送球先が二塁になるような打球の場合は、レフト前ヒット処理時の守備フォーメーションになります。
右中間のヒット処理時の守備フォーメーション
野球で右中間へヒットを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
センターとライトどちらも打球を処理できる距離感の場合、ライトが右投げであればライトが処理をします。
三塁までの距離が長くセカンドとショートどちらもカットマンになる可能性が高いため、サードは三塁まで直線上の配置になるように、中継の位置の指示を出すことも重要です。
送球先が二塁になるような打球の場合は、ライト前ヒット処理時の守備フォーメーションになります。
ライト線のヒット処理時の守備フォーメーション➀
野球でライト線への二塁打を打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
ショートは打球を処理した位置を確認し、カットするかしないかを中継先のセカンドに指示を出すため、練習でライトの肩の強さを把握しておくことも必要です。
ライト線のヒット処理時の守備フォーメーション②
野球でライト線への三塁打を打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
三塁打になるような打球の場合、ライトが強い送球ができる体勢で処理していない可能性が高く、セカンドはライトに近い位置で送球を受けることを前提に移動するため、ショートはそのことを頭に入れながら中継の位置を調整します。
外野フライを打たれた場合は、シングルヒットを打たれた際の守備フォーメーションになります。
ランナーがいる状況での守備位置とフォーメーション
これで守備位置やフォーメーションを練習やトレーニングで把握したら大丈夫ですね!
まだランナーがいる状況での守備位置とフォーメーションがあります。
バッターとランナーを同時に確認する必要があるためより複雑になります。
ランナーがいると変わってくるんですね…。
そうなんです。
では、野球の練習やトレーニングで身につけることができるように、ランナーがいる状況での守備位置とフォーメーションを具体的に見ていくことにしましょう。
ランナー1塁の場面での基本となる守備位置
野球でランナーが1塁にいる状況で、各ポジションの基本となる守備位置は上の図のようになります。
ファーストはピッチャーからの牽制球に備えて一塁ベースに配置、セカンドとショートは定位置よりも二塁ベース方向に寄った配置でダブルプレーを狙う戦術で、ランナーの盗塁時にも二塁ベースに入りやすくします。
セカンドとショートはピッチャーの投球動作に合わせてランナーが盗塁するか確認し、すぐにバッターの打球に備える必要があるため、対応が上手くなるようにトレーニングが必要です。
ランナー1塁でのピッチャーゴロ処理時の守備フォーメーション
野球でランナー1塁の場面でピッチャーゴロを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
二塁のベースカバーは、一連の流れで送球できるためショートが入るのが基本ですが、ショート寄りのピッチャーゴロなどでセカンドがベースカバーに入る場合は、セカンドとショートの役割を逆にします。
ピッチャーはショートがベースに入るタイミングで送球しますが、ショートではなく二塁ベースに向かって送球するのがコツです。
ショートに向かって投げてしまうと、ボールがレフト方向にそれてライト方向に動いているショートが捕球できない可能性が高くなるため気をつけましょう。
ランナー1塁でのファーストゴロ処理時の守備フォーメーション
野球でランナー1塁の場面でファーストゴロを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
ファーストは二塁へ送球した後、一塁ベースが近い場合は一塁へベースカバーに入り、遠い場合はベースカバーに向かっているピッチャーに任せます。
一塁ベースの近くで打球を処理した場合は、先に一塁ベースを踏み二塁へ送球しますが、その際はフォースプレーではなくタッチプレーになるためショートは注意が必要です。
フォースプレー?タッチプレー?
ランナーがベースに到達する前にベースを踏むとアウトにできるプレーをフォースプレー、ベースを踏んでもアウトにはならずランナーにタッチしないとアウトにできないプレーをタッチプレーと言います。
なるほど!
状況によって変わるんですね!
ランナー1塁でのセカンドゴロ処理時の守備フォーメーション
野球でランナー1塁の場面でセカンドゴロを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
セカンドは打球を処理した後、素早く身体の向きを変えて二塁へ送球する必要があり悪送球が発生しやすく、さらに送球のスピードも重要になるため、動きが上達するように練習でノックを繰り返し受けて身体に覚えさせましょう。
ランナー1塁でのサードゴロ処理時の守備フォーメーション
野球でランナー1塁の場面でサードゴロを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
サードゴロの場合は二塁まで距離があるため、弱い打球だとダブルプレーが成立しない確率が高くなります。
二塁が間に合わないケースではサードは二塁ではなく一塁へ送球し、一塁が間に合わないケースではセカンドは一塁に送球しない、という素早い状況判断が求められます。
無理な送球がミスにつながる可能性があるため、投げないという選択肢を持っておくことも重要です。
ランナー1塁でのショートゴロ処理時の守備フォーメーション
野球でランナー1塁の場面でショートゴロを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
センターはショートの打球処理に備えた後、二塁への送球のバックアップに向かい対応が遅くなるため、ライトがそれをカバーします。
このため、キャッチャーはライトがいない、という点を頭に入れて一塁への送球のバックアップに向かう必要があります。
ショートは二塁ベースの近くで打球を処理した場合、セカンドを制して自ら二塁ベースを踏んで一塁へ送球します。
その方がセカンドへ送球するよりも早くなるため、動きが上達するように練習で距離感をつかむようにしましょう。
ランナー1塁でのレフト前ヒット処理時の守備フォーメーション
野球でランナー1塁の場面でレフト前ヒットを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
ランナーがオーバーランをしてランダウンプレーになる可能性があるため、対応が上手くなるようにトレーニングが必要です。
ランダウンプレーって何ですか?
塁間に挟まれたランナーをタッチしてアウトにするプレーで、挟殺プレーとも言います。
なるほど!
ランナーが飛び出したりした状況でするプレーなんですね!
ランナー1塁でのセンター前ヒット処理時の守備フォーメーション
野球でランナー1塁の場面でセンター前ヒットを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
レフトはライト方向の打球の場合は三塁への送球のバックアップ、レフト方向の打球の場合はセンターのバックアップに向かうため、打球の行方を瞬時に判断しなければなりません。
ランナー1塁でのライト前ヒット処理時の守備フォーメーション
野球でランナー1塁の場面でライト前ヒットを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
ライトへの打球は1塁ランナーが三塁へ進塁しやすいため、中継プレーが重要になってきます。
セカンドはライトが深い位置で打球を処理した場合はライトとショートの中継に入りカットマンになり、ライトとの距離が近い場合は二塁へベースカバーに入り中継はショートに任せます。
ランナー1塁でのレフト線のヒット処理時の守備フォーメーション
野球でランナー1塁の場面でレフト線へのヒットを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
サードは1塁ランナーが本塁へ進塁した際、ショートからキャッチャーまでの距離がある場合は中継に入り本塁へ送球するため、対応を上達させるには1塁ランナーの動きとショートの中継位置、両方の確認ができるようにトレーニングが必要です。
ランナー1塁での左中間のヒット処理時の守備フォーメーション
野球でランナー1塁の場面で左中間へヒットを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
セカンドはショートのバックアップが前提で動きますが、ショートからキャッチャーまでの距離がある場合は中継に入りカットマンの役割を担います。
ランナー1塁での右中間のヒット処理時の守備フォーメーション
野球でランナー1塁の場面で右中間へヒットを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
本塁へ送球しても間に合わないためバッターランナーの三塁への進塁阻止に切り替える場合は、ショートが三塁への送球の中継に入りカットマンになり、ファーストは二塁へベースカバーに入ります。
このため、ピッチャーは本塁への送球と三塁への送球のバックアップ、どちらにも対応できるように頭に入れておくことが必要です。
ランナー1塁でのライト線のヒット処理時の守備フォーメーション
野球でランナー1塁の場面でライト線へのヒットを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
ランナー1塁での右中間のヒット処理時と同様に、バッターランナーの三塁への進塁阻止に切り替える場合、ファーストではなくショートが中継に入りカットマンになります。
ランナー1塁の状況で外野フライを打たれた場合は、ランナーなしのケースでシングルヒットを打たれた際の守備フォーメーションになります。
ランナー1塁で送りバントの戦術を想定した基本となる守備位置
野球でランナーが1塁にいる状況で、送りバントの戦術を想定した各ポジションの基本となる守備位置は上の図のようになります。
ファーストはピッチャーからの牽制球に備えて一塁ベースに配置、セカンドは一塁と二塁の中間の守備位置で、サードは定位置よりもかなり前に、ショートは定位置よりも二塁ベース方向に寄った配置、外野手はバックアップに向かいやすくするために定位置より少し前で守ります。
キャッチャーがピッチャーの投球前にサインを出し、各ポジションが移動するケースが多くなるため、練習で確認しておく必要があります。
ランナー1塁での送りバント処理時の守備フォーメーション
野球でランナー1塁の場面で送りバントをされた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
1塁ランナーを進める送りバントは一塁側にするのがセオリーなため、ゴロを処理する確率の高いピッチャーとファーストは交錯しないように、キャッチャーから送球先の指示を受けて対応する必要があります。
また、サードはゴロを処理しなかった場合、誰もいない三塁へ進塁されるリスクがあるため、必ず三塁へベースカバーに入ることが重要です。
上達したバント処理ができるように、繰り返し練習を行い各ポジションの連携を確認しましょう。
なぜ一塁側にバントするんですか?
ファーストはランナーがいる影響でスタートが遅くなるからです。
サードはすぐにスタートを切ることができるため、三塁側にバントをすると二塁へ送球されランナーがアウトになる確率が高くなってしまいます。
なるほど!
一塁側へバントした方が処理に時間がかかって成功しやすいからなんですね!
ランナー2塁の場面での基本となる守備位置
野球でランナーが2塁にいる状況で、各ポジションの基本となる守備位置は上の図➀のような配置で定位置ですが、セカンドとショートは牽制球を想定して二塁ベース方向に動くこと、サードはランナーの盗塁を想定して三塁ベース方向に動くことを頭に入れておきます。
1点も失いたくないケースでは、上の図②のように外野手は定位置よりも前の配置で、シングルヒットであればランナーをホームでアウトにできる戦術にします。
外野手は山なりの送球をしてしまうと、内野手が捕球するまで時間がかかりバッターランナーに進塁されるリスクがあるため、練習で自分の肩の強さを把握しておく必要があります。
ランナー2塁でのレフトフライ処理時の守備フォーメーション
野球でランナー2塁の場面でレフトフライを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
三塁までの距離が近く2塁ランナーがタッチアップをする確率は低いですが、深い位置で処理したケースなど可能性はゼロではないため、レフトは捕球後に素早くショートに送球するようにしましょう。
ランナー2塁でのセンターフライ処理時の守備フォーメーション
野球でランナー2塁の場面でセンターフライを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
打球がライト方向でセカンドが対応した方が早い場合は、セカンドがカットマンになりショートが二塁へベースカバーに入ります。
レフトはライト方向の打球の場合は三塁への送球のバックアップ、レフト方向の打球の場合はセンターのバックアップに向かいます。
ランナー2塁でのライトフライ処理時の守備フォーメーション
野球でランナー2塁の場面でライトフライを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
カットマンはひとりで対応できる距離の場合は、セカンドがカットマンになりショートは二塁へベースカバーに入ります。
ライトへのフライは2塁ランナーがタッチアップをする確率が高いため、中継プレーが上達するように繰り返し練習を行うことが必要です。
ランナー2塁でのレフト前ヒット処理時の守備フォーメーション
野球でランナー2塁の場面でレフト前ヒットを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
ライトは二塁への送球と一塁への送球、どちらのバックアップに向かうのかバッターランナーに合わせて動き、サードも本塁への送球が間に合わない場合、すぐにバッターランナーを確認する必要があるため、状況判断が上手くなるようにトレーニングをしましょう。
ランナー2塁でのセンター前ヒット処理時の守備フォーメーション
野球でランナー2塁の場面でセンター前ヒットを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
セカンドは打球がセンターに抜けた後、バッターランナーが飛び出してランダウンプレーになるケースを想定して、誰もいない一塁へベースカバーに入ることが重要です。
ランナー2塁でのライト前ヒット処理時の守備フォーメーション
野球でランナー2塁の場面でライト前ヒットを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
ファーストはライトゴロが狙えそうな場合、中継ではなく一塁へベースカバーに入るため、ライトの守備位置と打球の速さから、どちらに入るのか瞬時に判断することが求められます。
ランナー2塁の状況で内野ゴロ、二塁打、三塁打を打たれた際、守備フォーメーションはランナーなしのケースと同様になりますが、内野ゴロの場合のみキャッチャーは本塁前で送球に備え、レフトは三塁送球のバックアップに向かいます。
■ランナーなしのケースでの内野ゴロの守備フォーメーション
■ランナーなしのケースでの二塁打、三塁打の守備フォーメーション
ランナー2塁で送りバントの戦術を想定した基本となる守備位置
野球でランナーが2塁にいる状況で、送りバントの戦術を想定した各ポジションの基本となる守備位置は上の図のようになります。
ファーストは定位置よりかなり前に配置、セカンドは一塁と二塁の中間の守備位置で、サードは三塁へのベースカバーを優先するためベース寄りで少し前で守ります。
ショートはランナーに大きなリードをとらせないように定位置よりも二塁ベース方向に寄った配置、外野手はバックアップに向かいやすくするために定位置より少し前の配置です。
ランナー2塁での送りバント処理時の守備フォーメーション➀
野球でランナー2塁の場面で送りバントをされた際、各ポジションは以下の動きが基本になります。
サードにバントを処理させることで、三塁のベースカバーがいなくなり成功する確率が高くなるため、2塁ランナーを進める送りバントは三塁側にするのがセオリーです。
それを防ぐために、ピッチャーは三塁側前方に向かい本塁から見て左側のゴロを処理し、右側のゴロはファーストが処理をします。
サードはピッチャーが処理することができないケースだけに対応し、それ以外はピッチャーに任せて三塁へベースカバーに入るため、どちらがバントを処理するのか伝えることが重要になります。
ランナー2塁での送りバント処理時の守備フォーメーション②
野球でランナー2塁の場面で送りバントをされた際、2塁ランナーを三塁でアウトにすることを狙う場合、各ポジションの動きは以下のようになります。
相手が送りバントの戦術を使う確率がかなり高い場合や、1点も失いたくないケースなどで使う、三塁へ送球することを前提とした守備フォーメーションです。
ショートは二塁ベースに入る動きで牽制球があるように見せかけ、2塁ランナーのリードを小さくさせた後、ピッチャーの投球と同時に野手は一斉にスタートを切り、誰もいなくなる二塁はセンターがカバーリングします。
ランナー1,2塁の場面での基本となる守備位置
野球でランナーが1,2塁にいる状況で、各ポジションの基本となる守備位置は上の図のようになります。
セカンドとショートは定位置よりも二塁ベース方向に寄った配置でダブルプレーを狙う戦術で、ファーストとサードは定位置ですが、ファーストは1塁ランナーのリードが大きい場合の牽制球の対応、サードは2塁ランナーの盗塁時の対応を頭に入れておきます。
また、サードは三塁ベースに近い位置で打球を処理した場合は、フォースプレーでそのまま三塁ベースを踏みファーストへ送球してダブルプレーを狙う戦術にするため、三塁ベースを踏むことを意識し過ぎて、打球の処理が雑にならないように注意が必要です。
ランナー1,2塁での守備フォーメーション
ランナー1,2塁の場面で、各ケースごとの守備フォーメーションは以下のようになります。
■内野ゴロ
ランナー1塁で内野ゴロを打たれた際の守備フォーメーションでダブルプレーを狙うのが基本ですが、2塁ランナーの動きに備える必要があるため、レフトは三塁への送球のバックアップを頭に入れておかなければなりません。
■外野フライ
ランナー2塁で外野フライを打たれた際の守備フォーメーションになります。
■シングルヒット
ランナー2塁でヒットを打たれた際の守備フォーメーションで2塁ランナーの生還を阻止するのが基本ですが、1塁ランナーに三塁へ進塁されないように動きを確認する必要があります。
■二塁打・三塁打
2塁ランナーの生還を防ぐことは難しくなるため、ランナー1塁で二塁打、三塁打を打たれた際の守備フォーメーションになります。
■送りバント
ランナー2塁で送りバントをされた際の守備フォーメーションですが、ランナー2塁のケースと異なりフォースプレーになるため、素早い打球処理ができれば三塁送球後に一塁へ送球してダブルプレーを狙うことも可能です。
ランナー3塁の場面での基本となる守備位置
野球でランナーが3塁にいる状況で、各ポジションの基本となる守備位置は上の図のようになります。
サードはピッチャーからの牽制球に備えて三塁ベースに配置、ファースト、セカンド、ショートは定位置よりもかなり前の守備位置で3塁ランナーを本塁でアウトにする戦術です。
点差があり相手に1点を与えても問題ない場合は、サード以外の内野手は定位置で守りヒットゾーンを狭くします。
内野ゴロで3塁ランナーがスタートを切った場合、本塁と一塁のどちらに送球するか、素早い判断ができるようにトレーニングをしておくことが必要です。
ランナー3塁でのレフトフライ処理時の守備フォーメーション
野球でランナー3塁の場面でレフトへ犠牲フライを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
キャッチャーはレフトの肩の強さと本塁までの距離から、レフトがダイレクトに本塁に送球するのか、サードが中継に入り本塁に送球するのか、早い方を瞬時に判断して指示しなければなりません。
タッチアップが想定される外野フライを処理する際、落下点よりも少し後方で構え、走りながら捕球して勢いをつけて送球するのがコツです。
ランナー3塁でのセンターフライ処理時の守備フォーメーション
野球でランナー3塁の場面でセンターへ犠牲フライを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
ショートがカットマンになる場合は、ファーストは一塁へベースカバーに入り、打球がレフト方向の場合は、レフトはセンターのバックアップに向かいます。
また、サードはタッチアップ時に3塁ランナーの離塁が早くないか確認することが重要です。
離塁…?
ランナーがベースから離れることを離塁と言います。
タッチアップは野手が捕球するまでベースを踏んでいなければならないため、捕球する前に離塁して走っていた場合、審判にアピールすればアウトになるんです。
なるほど!
離塁の確認は大事ですね!
ランナー3塁でのライトフライ処理時の守備フォーメーション
野球でランナー3塁の場面でライトへ犠牲フライを打たれた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
ライトが深い位置で打球を処理した場合は、セカンドも中継に入りカットマンになります。
内野手は中継の位置取りが上手くなるように、練習で外野手の肩の強さを把握しておきましょう。
ランナー3塁の状況で内野ゴロ、シングルヒット、二塁打、三塁打を打たれた際、守備フォーメーションはランナーなしのケースと同様になりますが、内野ゴロの場合のみキャッチャーは本塁前で送球に備え、レフトは三塁への送球のバックアップに向かいます。
■ランナーなしのケースでの内野ゴロの守備フォーメーション
■ランナーなしのケースでのシングルヒットの守備フォーメーション
■ランナーなしのケースでの二塁打、三塁打の守備フォーメーション
ランナー3塁でのスクイズ処理時の守備フォーメーション
野球でランナー3塁の場面でスクイズをされた際、各ポジションの動きは以下のようになります。
ショートは二塁のベースカバーに入りますが、三本間でランダウンプレーが発生した場合は三塁のベースカバーに入るため、状況を見てからカバーリングに動く必要があります。
また、キャッチャーは本塁が空いてしまうため、目の前に転がったケース以外は他の野手にバント処理を任せ、深追いしないことが重要です。
ランナー1,3塁の場面での基本となる守備位置
野球でランナーが1,3塁にいる状況で、各ポジションの基本となる守備位置は上の図➀のようにファーストとサードはピッチャーからの牽制球に備えて各塁に配置、セカンドとショートは定位置よりも少し前で二塁ベース方向に寄った守備位置で、本塁への送球で3塁ランナーをアウトにする戦術と、二塁でダブルプレーを狙う戦術、両方に対応できるようにします。
1点も失いたくないケースでは、上の図②のようにセカンドとショートは定位置よりもかなり前の守備位置で、3塁ランナーを本塁でアウトにする戦術にします。
本塁送球かダブルプレーを狙うかは、打球の方向と速さだけではなく3塁ランナーの動きも加わるため、対応が上手くなるには素早い状況判断ができるようにトレーニングが必要です。
ランナー1,3塁での守備フォーメーション
ランナー1,3塁の場面で、各ケースごとの守備フォーメーションは以下のようになります。
■内野ゴロ
ランナー1塁で内野ゴロを打たれた際の守備フォーメーションでダブルプレーを狙いますが、状況によっては本塁送球の可能性があるため、キャッチャーは本塁前で送球に備えます。
■外野フライ
ランナー3塁で外野フライを打たれた際の守備フォーメーションになりますが、3塁ランナーだけではなく、1塁ランナーもタッチアップをする可能性があるため、1塁ランナーの動きを確認する必要があります。
■シングルヒット・二塁打・三塁打
3塁ランナーの生還を防ぐことは難しくなるため、ランナー1塁でシングルヒット、二塁打、三塁打を打たれた際の守備フォーメーションになります。
■スクイズ
ランナー3塁でスクイズをされた際の守備フォーメーションになります。
ランナー2,3塁の場面での基本となる守備位置
野球でランナーが2,3塁にいる状況で、各ポジションの基本となる守備位置は上の図のようになります。
本塁への送球で3塁ランナーをアウトにする戦術で、ファーストは定位置よりかなり前の守備位置、サードはピッチャーからの牽制球に備えて三塁ベースに配置、セカンドとショートも牽制球に備えて二塁ベース方向に寄った守備位置ですが、投球と同時に前へ移動します。
外野手も2塁ランナーの生還は防ぐことができるように、定位置よりも少し前の配置です。
セカンドとショートは、2塁ランナーのリードが大きくなってしまうため、早く前へ移動しないように注意しなければなりません。
ランナー2,3塁での守備フォーメーション
ランナー2,3塁の場面で、各ケースごとの守備フォーメーションは以下のようになります。
■内野ゴロ
ランナーなしで内野ゴロを打たれた際の守備フォーメーションと同様ですが、キャッチャーは本塁前で送球に備え、レフトは三塁への送球のバックアップに向かいます。
■外野フライ
ランナー3塁で外野フライを打たれた際の守備フォーメーションになりますが、3塁ランナーだけではなく、2塁ランナーもタッチアップをする可能性があるため、本塁へ送球しても間に合わない打球の場合は、ランナー2塁で外野フライを打たれた際の守備フォーメーションに切り替えます。
■シングルヒット
3塁ランナーの生還を防ぐことは難しくなるため、ランナー2塁でシングルヒットを打たれた際の守備フォーメーションになります。
■二塁打・三塁打
2塁ランナー、3塁ランナーどちらも生還を防ぐことは難しくなるため、ランナーなしで二塁打、三塁打を打たれた際の守備フォーメーションになります。
■スクイズ
ランナー3塁でスクイズをされた際の守備フォーメーションになります。
ランナー満塁の場面での基本となる守備位置
野球でランナーが満塁の状況で、各ポジションの基本となる守備位置は上の図➀のようにファースト、セカンド、ショートは定位置よりもかなり前の守備位置で、サードはピッチャーからの牽制球に備えて三塁ベースに配置し、本塁への送球でダブルプレーを狙う戦術で、外野手もタッチアップでのランナーの生還を阻止するため定位置よりも少し前の配置です。
点差があり相手に点数を与えても問題ないケースでは、上の図②のように内野手はベースより少し後ろの守備位置、外野手は定位置で守り二塁でダブルプレーを狙う戦術にしますが、弱い打球でダブルプレーが難しい場合は本塁へ送球します。
満塁はピンチですが、内野手はどの塁へ送球してもフォースプレーで守りやすくなるため、対応が上達するように落ち着いて処理しましょう。
ランナー満塁での守備フォーメーション
ランナー満塁の場面で、各ケースごとの守備フォーメーションは以下のようになります。
■内野ゴロ
ランナー1塁で内野ゴロを打たれた際の守備フォーメーションでダブルプレーを狙いますが、キャッチャーは本塁で送球を受け、レフトは三塁への送球のバックアップに向かい、ピッチャーは本塁への送球が悪送球になったケースを想定して、本塁へベースカバーに入ることを頭に入れておきます。
■外野フライ
ランナー3塁で外野フライを打たれた際の守備フォーメーションになりますが、3塁ランナーだけではなく、2塁ランナーもタッチアップをする可能性があるため、本塁へ送球しても間に合わない打球の場合は、ランナー2塁で外野フライを打たれた際の守備フォーメーションに切り替えます。
■シングルヒット
3塁ランナーの生還を防ぐことは難しくなるため、ランナー2塁でシングルヒットを打たれた際の守備フォーメーションになります。
■二塁打・三塁打
2塁ランナー、3塁ランナーどちらも生還を防ぐことは難しくなるため、ランナー1塁で二塁打、三塁打を打たれた際の守備フォーメーションになります。
■スクイズ
ランナー3塁でスクイズをされた際の守備フォーメーションになります。
野球の上達には守備位置とフォーメーションの把握も重要
普通に打球を処理してアウトにした場合、カットやカバーリングといった役割が見えず、意味がないように感じるかもしれませんが、常にその動きをして頭に入れておかいないと、必要になった際に身体が反応せず、リスクを最小限にすることができなくなってしまいます。
野球が上手くなるには打つこと、守ることを磨くだけではなく、目立ちませんが状況に応じた守備位置の変更ができるか、カットやカバーリングの動きができるか、というのも重要で大事な要素のひとつなのです。